2016年7月4日現在
挿絵(さしえ)は、引き合いがもっとも多い分野のひとつで、とくに力をそそいでいます。挿絵は、作家さんやその作品とのコンビネーションで仕事をするようなもので、しかも連載や出版など時間の制約があります。
さらに、できあがった画は1つの作品として書籍の装丁や新聞、雑誌に掲載され、その小説のイメージをきめる一端をになうのですから、時間とのたたかいはもちろん、己の情報の消化力をフルに発揮しなければなりません。
そのために、まず作家さんの原稿をよく読み(現代においてもコピーされた手がきの原稿がおおいですネ)、文脈はもちろんのこと、行間にながれる意味や思いも感じとり、信頼のおける資料をしらべ、イメージをしっかりとかためてから取りかかります。
いわば、真剣勝負の試合にのぞむように集中力と気持をたかめてから、一気に彫りあげていくのです。
※「テーマ別作品のご紹介」ページの中にも、挿絵として使われたものが多くふくまれています。また、本サイトでご紹介している作品は主なもののみとなります。
手紙やはがきは人の思いや心を伝え、絆を強めるもの。原田の画が使われた切手が、心が込められた皆さまのお便りに少しばかりの華を添え、心と心をつなぐための小さなお手伝いをできることが嬉しくてたまりません。
また、ご存じのように、切手には熱心な収集家がたくさんいらっしゃいます。特に原田が手がけるシリーズものの切手は、収集家の嗜好にも耐え得るとの大変うれしい評価をいただくこともありますので、今後もがんばって力を入れていきたい分野の1つと考えています。
企業さんの製品や各種イベントなどの宣伝を担うポスターへの作品提供は、ことさら責任重大ですが、その反面、企業の担当者さんから製品の開発秘話や熱い思い入れをうかがったり、ご相伴にあずかることもあったりして(笑)、楽しい仕事になることもしばしばです。
製品の便利さや楽しさ、味、香りなどを全身の感覚を研ぎ澄ましてイメージとして受けとめ、さまざまな媒体を通していかに画として表現するかが腕の見せ所だと思っています。